この度、前理事長・後藤明子の後を継ぎ理事長に就任いたしました松尾正廣です。
当法人は、1942年(昭和17年)に佐賀県鹿島市出身の実業家・野中忠太翁(1886~1951)が、中国東北地方の子女を日本に留学させるため、寄宿舎を併設する学校(如蘭塾)を運営する財団法人日満育英会を設立しました。第一期29人、第二期22人を塾生として受け入れましたが、終戦により断絶。1952年(昭和27年)に日満育英会は解散し、『教育こそ国の宝』という野中忠太翁の理念を引き継ぎ、財団法人清香奨学会として佐賀県出身の大学生に奨学金を貸与する事業を始めました。あの殺伐とした時代に、日本の文化、日本の家庭に親しませ、日中相互の理解を深めるという、慈愛に満ちた全国でも稀な教育活動が、この武雄の地で行われたことは「誇り」としていいと思います。
時代が変わっても、先人が築いてこられた「志」と「理念」を大切に守って、今後も当財団は奨学金の給付・青少年海外派遣事業など新しい時代に即した事業を展開していく所存です。今後とも皆様のご支援とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。